日本美術刀剣保存協会和歌山県支部

活動記録

日本美術刀剣保存協会|和歌山|紀州|

活動記録

紀州の刀剣

     k004

刀 銘 駿州住重国造之
    (金象嵌)
    一夜業風起 吹倒二仏堂

和歌山県立博物館保管
法量 刃長七四・一五糎(二尺四寸四分五厘) 一・八七糎(六分二厘) 元巾三・一〇糎(二・八六糎) 先巾二・〇三五糎(一・九四糎) 元重〇・七六糎(〇・六二五糎) 先重〇・五三五糎(〇・四二五糎) 切先長三・五九五糎
姿・造込み 鎬造。庵棟高く。身巾尋常で重ね厚く、鎬巾尋常で鎬の高い造り込みで、刃肉が豊かについてふっくらとした手持ちの重い刀で、反りは浅目で中切先の伸びた元和の刀姿。 地鉄 板目に杢まじりで肌の流れごころになった肌に地沸がよくついて地景がからみ、地色青白く冴えた強い調子の鉄で鎬地柾になる。 刃文 広直刃調いののたれに互の目足がよく入り、刃中がよく沸えて、沸・匂ふかく、沸が凝って金筋・砂流しがかかり刃中に州をやく。地に湯走り状の飛焼が点々とする。匂口は少々沈み加減になる。 帽子 一枚で、江を想わせるような帽子。 茎 は磨上げて先を生茎のかたちに仕立てている。鑢目勝手下り。目釘穴二個。

<解説>
南紀重国の駿府打は何れも傑出しており、兄たり難く弟たり難いのであるが、そのなかでも傑出した一本である。俗に「江」写しといわれているもので、地刃がよく沸えて先にゆくに従って焼刃の広くなった様や、帽子などまさに江である。旧幕時代は紀州藩中で名刀として名の高かった刀である。なお金象嵌の意味はこの刀の斬味のすぐれたことを讃えたものである。昭和十七年五月三十日重要美術品指定

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