日本美術刀剣保存協会和歌山県支部

活動記録

日本美術刀剣保存協会|和歌山|紀州|

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紀州の刀剣

     k002

脇差 銘 国次

粉河寺蔵
法量 刃長五八・四糎(一尺九寸二分七厘) 反り一・五〇糎(四分九厘) 元巾二・三九糎(二・二九糎) 元重〇・五五糎(〇・四四五糎)
姿・造込み 縞造。庵棟。身巾狭く重ね尋常で反り高く先反りがつく。 地鉄 板目に杢まじりで柾がめだち、地沸がよくついて総体に白気ており、柾目のなかに肌目にそって太くて黒い地景状のまっすぐな変り鉄が現れる。地色黒味を帯びて白気が湯走り状に刃に添っており、仁王のヘラ影のように断続する。鎬地は板目流れて柾になる。 刃文 直刃に小足が入って小互の目がまじり、浅いのたれごころがあって沸がよくついて刃中に金筋がかかって明るく冴える。刃縁はかるく喰違ったり、ほつれたりしており、縦の働きがめだっている。 帽子 直ぐで先小丸に浅く返り、少し掃ける。 茎 三・五糎ほど磨上げて先を切る。棟は角で、鑢目勝手下り。目釘穴四個で一個はあけかけて止めている。

<解説>
初代国次作例のなかで、もっとも制作年代の遡るものがこの脇差であろうとおもわれ、おそらく寛正の後半ごろまで昇るものではないかとおもわれる。初代国次の特徴を遺憾なく示した脇差で、地鉄には入鹿肌がはっきりと現れていて、地鉄だけからいっても入鹿の鑑定は容易とおもわれる。地刃の出来がすぐれており、資料としても貴重な脇差である。

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